火龍様(難蛇龍王)現形

昭和53年2年5日"節分・星まつり大柴燈護摩供"のその日
 それまであまり風もなく、真直に燃え上がっていたお護摩の火が、突然、かたちを変え、猛然たる勢いで右転、左転いたしました。山伏たちは右に左にかわしながらも、はっきりと見ました。山伏たちだけではありません。参拝に来ておられた一般の方々、それにカメラを持った修行者、護摩壇を取り巻くすべての人々がはっきりと見ました。
 すさまじい勢いの、まさに生ける龍神さまのお姿!
 そのお姿はどなたがご覧になっても、はっきりとそうだとわかるお姿で、フィルムにおさめられました。
 古来、霊感によって龍神さまを感得するということはありましたが、龍神さまがそのお姿をフィルムにおさめさせて、諸人に示すという例はあったでしょうか。
「もろもろの天龍が、つねに供養あるいは衛護をなすのである」
『蘇姿乎童子経』にかかれてあったことがそのまま実現されたのです。
 翌早朝、桐山靖雄管長猊下が修法され、龍神さまにお伺いをおたてになると、
「われは大火龍神、難陀龍王である」
 とのお答えがさがりました。
 難陀龍王さまは、十大龍王の首座であり、準胝如来さまのご眷属です。
ご本尊さまのお使いとして、神通力をもって教団を守り、信者を助けるためにご出現されたのでした。

冊子「聖火11号」より