「風林火山」

この記事は2017年の阿含の星まつり関連及び、当日あるいはそれ以前のものです。

『そもそも、背後にひるがえる「風林火山」の旗指物はいかにー!』
星まつりの山伏問答で、声高らかに旅の修験者が問うくだりがあります。孫子の兵法の極意であり、阿含宗修験の行の真髄をあらわす「風林火山」。その幟旗(のぼりばた)の一本一本は、修行者に手によって立てられております。

星まつりの参道に等間隔に据えられた支柱に、直径10cmにも及ぶ青竹を太い針金で巻き上げ固定していきます。この時、青竹が地面に対して垂直に立っているかどうかを一本一本確認いたします。

そして、支柱と青竹に荒縄を巻き付けるわけですが、縄と縄の間は堅く隙間なく巻くことで、見た目も美しく仕上げる事が大切です。また、荒縄の一部がささくれ立っている場合もあり、参拝者の安全のため、藁が飛び出た部分はハサミできれいにカットしておきます。

これらの作業で、滑りやすい青竹に荒縄を締め上げる方法や、風で幟がなびくように「風見鶏」と名づけられた独特のしかけが先達から実地で伝承されます。

参道にすっくと立った「風林火山」の幟旗を見て、精神が引き締まる思いがするのは、幟旗を立てた修行者の方の清らかな心が反映しているのかもしれません。

「一つ一つの作業に心を込めて、神仏にささげるという気持ちが大切」と語る先達の言葉には揺るぎない菩提心と共に、長年、星まつりの準備修行を支えてきた矜持が感じられました。星まつり当日までには、全山に約90本の幟が立てられ、山伏行列とともに阿含宗修験の精神がはためくことでしょう。